タイ米はダイエット向き?カロリーや糖質、含まれている栄養を日本米と比較!
タイ米はダイエット向きといわれることがありますが、本当のところが気になりませんか。タイ米のカロリーや糖質などを日本米と比較しながら、ダイエット向きかどうかチェックしてみましょう。ヘルシーに食べられるおすすめ料理と併せて、参考にしてみてください。
タイ米と日本米は形や味以外にも違いはあるの?
タイ米と日本米は形や味以外にも、栄養成分の量に違いがあります。タイ米とは、インディカ種の米のことで、細長い形とパラパラした食感が特徴です。タイ料理でよく使われることから、インディカ種の米はタイ米とも呼ばれます。
日本米は、ジャポニカ種という、短くて粘りのある米のことです。タイ米も日本米もどちらも同じ米ですが、栄養成分の量違うことから、からだへの作用が異なるとされています。タイ米がダイエット向きだとされているのも、栄養成分の量に関係するのです。
それぞれ栄養成分が気になる方は、タイ米と日本米を比較しながら含有量をチェックしてみましょう。どの栄養成分がタイ米をダイエット向きとしているのかも押さえておけば、使いやすくなります。
タイ米と日本米の比較|カロリーや糖質などの栄養成分の違い
カロリー
タイ米と日本米のカロリーを比較すると、インディカ種であるタイ米のほうが多くなっています。100gあたりのタイ米ごはんが184kcalなのに対して、日本米のごはんは156kcalです。
糖質
タイ米と日本米の栄養成分の違いは、糖質量を比較したときにも見られます。100gあたりのタイ米ごはんの糖質量は41.1gです。日本米のごはんだと100gあたり35.6gなので、糖質量もタイ米のほうが多いことになります。
以下の記事では、白米に含まれる成分や栄養を解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!
水分
タイ米と日本米の栄養成分を見ると、水分の量にも違いがあります。タイ米ごはんは100gあたり54.0gの水分を含んでいますが、日本米のごはんだと60.0gです。タイ米のほうが水分は少ないため、パラパラした食感になりやすいといわれています。
たんぱく質
タイ米と日本米の比較では、たんぱく質の量にも違いがあります。タイ米ごはんのたんぱく質は100gあたり3.8gです。日本米のごはんは2.5gなので、たんぱく質の量に関してはタイ米のほうが優れています。
食物繊維
食物繊維の量では、タイ米よりも日本米のほうが多くなります。食物繊維の量を比較すると、タイ米ごはんは100gあたり0.4gですが、日本米のごはんは1.5gです。タイ米は単体で食べられることは少ないので、併せる具材から食物繊維を摂るようにします。
脂質
脂質の量に関しては、あまり違いはありません。100gあたりのタイ米ごはんの脂質量は0.3gで、日本米のごはんは0.4gです。どちらも脂質は少なめの食品になります。
| 種類 | タイ米 | 日本米 |
| カロリー | 184kcal | 156kcal |
| 糖質 | 41.1g | 35.6g |
| 水分 | 54.0g | 60.0g |
| たんぱく質 | 3.8g | 2.5g |
| 食物繊維 | 0.4g | 1.5g |
| 脂質 | 0.3g | 0.4g |
(*1)は、文部科学省「食品成分データベース」より参照しました。
以下の記事では、低脂質で高たんぱくな食材を紹介しています。簡単に作れるレシピも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!
タイ米がダイエット向きだとされる理由
タイ米は、日本米と比較するとカロリーも糖質も多いのにダイエット向きとされている食品です。気になる理由についてチェックしてみましょう。
GI値が低い
タイ米がダイエット向きだとされる理由のひとつが、GI値が低いことにあります。GI値とは、食後の血糖値の上昇スピードを示す指標のことです。
血糖値が急に上昇すると、インスリンの分泌が増え、からだに脂肪がたまりやすくなります。そのため、ダイエットを意識するのであれば、血糖値の上昇がゆるやかになる低GI食品を食べることが大切です。
インディカ種であるタイ米ごはんのGI値は59とされています。日本米が88、玄米が77なので、米の中ではもっともGI値が低い食品です(*2)。そのため、カロリーや糖質がやや多めでもダイエット向きだとされています。
(*2)は、一般財団法人食品分析センターSUNATEC「グライセミックインデックス(GI)の有用性と問題点」より参照しました。
代謝アップが期待できる
タイ米は日本米よりたんぱく質が多いため、代謝アップが期待できます。たんぱく質は、筋肉をつくったり、代謝を高めたりするのに必要とされる栄養成分です。
また、ダイエットでは美しく痩せるためにたんぱく質は欠かせません。たんぱく質が不足すると代謝が下がるだけでなく、美容のコンディションが下がってしまいます(*3)。タイ米のたんぱく質で代謝アップさせながらダイエットを進めていきましょう。
(*3)は、オーソモレキュラー栄養医学研究所「タンパク質」より参照しました。
満腹感を得やすい
かたくて粘りの少ないタイ米は、満腹感が得やすくなります。かたいタイ米は、しっかり噛んで食べる必要があるため、満腹中枢が刺激されやすいのです。
また、冷やして食べるレシピも多いタイ米からは、レジスタントスターチを取りやすいという特長があります。レジスタントスターチとは、糖質(でんぷん)を冷やすと、増える成分のことです。
レジスタントスターチには、食物繊維と同じような働きがあります。腹持ちがよくなり、身体環境も整えるため、ダイエットに便利です(*4)。
(*4)は、東洋経済オンライン「『米を冷まして食べる』のが病気を遠ざける根拠」より参照しました。
タイ米を使ったダイエットにもおすすめの料理
タイ米を使った料理はいろいろありますが、なかでもダイエットにおすすめのものがあります。ヘルシーなタイ料理やレジスタントスターチが取りやすいレシピなどを紹介します。
ガパオライス
定番のタイ料理であるガパオライスは、ダイエット中のたんぱく質摂取におすすめの一品です。低GIのタイ米を使うレシピで、おいしいことはもちろん、豚肉の代わりに鶏むね肉を使えばより高たんぱく低カロリーな料理にできます。
- 鶏むね肉 100g
- 玉ねぎ 1/4個
- ピーマン 1個
- バジル 2枚
- 赤唐辛子 1本
- おろしにんにく 小さじ1/2杯
- (A)ナンプラー・オイスターソース 各小さじ1杯
- (A)砂糖・しょうゆ 各小さじ1/2杯
- 卵 1個
- タイ米ごはん 茶碗1杯分
- サラダ油 少々
材料(1人分)
- 鶏むね肉は皮を取り除いて1cmほどに切ります。
- 玉ねぎ・ピーマン・バジルはみじん切り、赤唐辛子は輪切りにします。
- フライパンにサラダ油をひき、おろしにんにくと赤唐辛子を入れます。
- 香りが出てきたら、鶏むね肉を加えて白くなるまで炒めます。
- 玉ねぎとピーマンも加えて炒めたら、Aとバジルも加えて混ぜます。
- 鶏むね肉に火が通ったら、皿に盛り付けたタイ米ごはんに盛り付けます。
- 卵を目玉焼きにして、上に添えれば完成です。
作り方
カオトム
タイのおかゆであるカオトムは、タイ米を使ったヘルシーな料理です。日本米のおかゆとは違い、低GIで、さらさら食べられます。サラダチキンを使った簡単なレシピもありますので、ダイエットに役立ててみてください。
- サラダチキン 30g
- にんにく 1/2片
- タイ米ごはん 茶碗1杯分
- 水 400ml
- 鶏ガラスープのもと(顆粒) 小さじ2杯
- ナンプラー 大さじ1杯
- 刻みネギ 1/4本分
- パクチー 適量
材料(1人分)
- 鍋に水と鶏ガラスープのもとを入れて火にかけます。
- スープが煮立ったら、みじん切りにしたにんにくを加えます。
- ほぐしたサラダチキンとタイ米ごはんも入れます。
- 弱火で8分ほど煮込み、ナンプラーを入れて軽く混ぜます。
- 火を止め、刻みネギとパクチーをトッピングすれば完成です。
作り方
ライスサラダ
ライスサラダは、冷えたタイ米でもおいしく食べられるレシピです。レジスタントスターチが多くなっているだけでなく、野菜もたっぷりとれる、ダイエットにおすすめの料理とといえます。
- タイ米ごはん 茶碗1杯分
- グリーンピース(缶)・コーン(缶) 各40g
- 赤パプリカ・きゅうり 各1/2個
- プチトマト・オリーブ(種抜き) 各4個
- レタス2枚
- (A)レモン汁 大さじ1杯
- (A)オリーブオイル 大さじ2杯
- (A)塩 小さじ1/2杯
- (A)こしょう 少々
材料(2人分)
- グリーンピースとコーンは缶から出して水気を切ります。
- 赤パプリカ・きゅうりは食べやすい大きさで角切りにします。
- プチトマトとオリーブは縦に4つに切ります。
- ボウルにAの材料を入れて混ぜ、タイ米ごはんを加えます。
- グリーンピース・コーン・赤パプリカ・きゅうりも加えます。
- プチトマトとオリーブも加えたら、全体をよく混ぜます。
- 器にレタスをしき、ライスサラダを盛り付けます。
作り方
アロス・コン・レチェ
ダイエット中でも甘味を楽しみたいと思ったときは、アロス・コン・レチェを作ってみましょう。アロス・コン・レチェは、インディカ種の米と牛乳で作られるスペインの定番のスイーツです。
タイ米がダイエット向きとされる、レジスタントスターチとたんぱく質を活かせるレシピになりますよ。気になるカロリーに関しては、ステビアのような天然甘味料を使えばカットできます。
- タイ米 1/2カップ
- 牛乳 500ml
- レモンの皮 1/4個分
- 天然甘味料・シナモンパウダー 適量
材料(2~3人分)
- 鍋にタイ米と牛乳を入れて1時間ほど浸します。
- レモンの皮をすりおろし、鍋に加えます。
- 鍋を中火にかけ、ときどき底から混ぜながら煮込んでいきます。
- ふつふつと沸騰してきたら弱火にして10~15分ほど煮ます。
- タイ米の芯がなくなったら天然甘味料で甘さを調整します。
- シナモンパウダーも加えて混ぜたら火からおろします。
- 粗熱をとって冷蔵庫で冷やせば完成です。
作り方
タイ米を食べるために知っておくと便利な知識
ダイエットのためにタイ米を使うなら、おいしく効率的に食べられるようにしたいでですよね。炊き方や併せる食材など、知っておくと便利な知識もチェックしておきましょう。
日本米とは炊き方が違う
タイ米を食べるとき、注意しておきたいのは炊き方です。人によっては「タイ米はおいしくない」というイメージがありますが、炊き方を間違えているため味が落ちている傾向にあります。
タイ米は、日本米と同じ炊き方をしてもおいしくありません。日本米がおいしく食べられる炊き方があるように、タイ米にも適した方法があるので押さえておきましょう。鍋を使った湯取り法と、炊飯器を使った方法を紹介します。
- 鍋に水をたっぷり入れて火にかけます。
- 沸騰したらタイ米を研がずにお湯の中に入れます。
- ヘラでときどき全体を混ぜながら10分ほど煮ます。
- 火からおろし、タイ米をザルに入れてお湯を切ります。
- 湯切りしたらもとの鍋に戻し、タイ米を平らにならします。
- フタをして1分ほど火にかけ、パチパチと音がしたら止めます。
- そのままの状態で15分ほど蒸らせば完成です。
湯取り法での炊き方
- タイ米1カップに対して、1カップの水を準備します。
- タイ米は研がず、すすぐだけにして炊飯釜に入れます。
- タイ米と同量の水を加えて、すぐにスイッチを入れます。
- 炊きあがったら10分ほど蒸らし、軽くかき混ぜれば完成です。
炊飯器での炊き方
低糖質な食材と併せる
タイ米のGI値が低くても、糖質量が心配だという方は、低糖質な食材と併せて調理しましょう。鶏むね肉や脂肪を取り除いた赤身肉、魚介類や緑黄色野菜などがおすすめです。
タイ米は日本米とは異なり、単体で食べることは少ない食品です。低糖質な食材といろいろ組み合わせて、よりダイエット向きの一品にしてみましょう。
以下の記事では、低GI値について紹介しています。血糖値の上昇を抑えたい方はぜひチェックしてみてください!
野菜多めでカロリーカット
タイ米のカロリーが気になるときは、野菜を多めに取り入れてカットしましょう。タイ米の量を少なめにする代わりに、たっぷりの野菜を加えてヘルシーに食べられるようにしてください。
タイ米をダイエットに活用してみよう
タイ米は、GI値が低いことからダイエット向きの食品です。日本米とは食べ方が異なりますが、タイ米ならではのおいしさと魅力があります。タイ米のなかでもジャスミンライスという品種は香りが高くおいしいと評判なので、ぜひダイエットに活用してみてください。