ビタミン摂取で肌質改善!肌に良いとされる理由と種類別の働き・摂取方法をご紹介。
ビタミンは、美肌や肌質改善のために毎日摂取したい栄養素です。しかしどうして肌に良いのか、どうやって摂取すれば良いのかと考える方も多くいます。そこで今回は、ビタミンが肌に良い理由や、働き、摂取方法をご紹介します。参考にして、積極的にビタミンを摂ってくださいね!
1993年生まれ 東京都在住 1児の母
お茶の水女子大学大学院 食品栄養科学 修士
中級食品表示診断士
著書「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)
日経xwoman プロジェクトアンバサダー
ビタミンが肌に良い理由とは?
①肌細胞を作る
ビタミンは、皮膚や髪の毛、爪などを作るために必要で、身体に欠かすことのできない栄養素です。皮膚を作る役目を果たすということは、次々と新しい綺麗な肌を生成するということでもあるといえます。そのため、ビタミンは美肌を作るために重要な栄養素です。
ビタミンが体内に足りなくなると、肌荒れの原因になるだけでなく、うるおいが無くなってしわやたるみの原因にもなります。美容と健康のためにも、ビタミンをしっかり摂取しなくてはなりません。
②メラニン生成を抑える
ビタミン類の中には、「メラニン色素」を抑える効果が期待でき、美肌を守る役割をもつものもあります。本来メラニンは、肌を守るための色素です。日焼けしたときに肌が黒くなるのは、メラニンが火傷から皮膚を守っているのです。
しかし、顔にメラニン色素が生成されるとシミやそばかすになってしまい、美容の観点では決して良いものとは言えません。ビタミンは、必要以上にメラニンを作ることを抑え、肌を綺麗に保ってくれる重要な栄養素です。
しかし、顔にメラニン色素が生成されるとシミやそばかすになってしまい、美容の観点では決して良いものとは言えません。ビタミンをきちんと取り入れることで、必要以上にメラニンを作ることを抑え、肌を綺麗に保つことにつながります。
③コラーゲンを合成する
また、ビタミンの中には、美肌の元である「コラーゲン」を合成してくれる、美容に欠かせない重要な役割をもつものもあります。実は、コラーゲンはそのまま摂取しても、肌のうるおいを維持できません。たんぱく質の一種であるコラーゲンは、一度アミノ酸まで分解されてから吸収されます。
その後体内で再びたんぱく質になり、肌や髪の毛を作る材料となるのです。この際、ビタミンは、アミノ酸をたんぱく質にするときに必要な栄養素になります。そのため、コラーゲンを摂取したときは、ビタミンを一緒に摂流ことで美しい肌を作ることができないため、美容に必要な栄養素といえるのです。
④ターンオーバーの促進
ビタミンは、肌が生まれ変わる「ターンオーバー」に必要な栄養素です。ターンオーバーとは、押し出された古い細胞が剥がれ落ち、新しい綺麗な肌ができるリズムのことを指します。
約28日で肌が新しくなりますが、ターンオーバーが乱れてリズムが崩れると、肌トラブルの原因となってしまうのです。ビタミンは、乱れたターンオーバーを促進し正しいリズムに戻してくれる栄養素といえるでしょう。
肌に良いビタミン5選とその働き
①ビタミンC
ビタミンCにはメラニンの生成を抑える作用があり、また、体内でコラーゲンを作るために必要な栄養素です。肌の美白やうるおい維持に役立ち、美容のために積極的に取り入れることをおすすめします。
またビタミンCは、ストレスがある時に分泌されるホルモンの合成にも役立ちます。気分の落ち込みやストレスがある時は、ビタミンCがたくさん消費されてしまうため、健康的な肌の維持に使えるビタミンCが少なくなってしまいます。そのため、ストレスがあるときに肌荒れを起こしやすいのです。
ビタミンCが豊富に含まれる食べ物は、アセロラや柑橘類などのフルーツや野菜です。しかし、柑橘類の皮などに含まれるソラレンという成分は光感受性で、逆にシミやそばかすを濃くする作用があります。柑橘類は、皮を避けて食べると美肌に効果的です。
- メラニンの生成を抑える。
- コラーゲンの合成。
- 肌の酸化を防ぐ。
ビタミンCの働き
- アセロラ
- 柑橘類
- パプリカ
- ブロッコリー
- ジャガイモ
ビタミンCが摂れるおすすめの食べ物
以下の記事でもビタミンCが含まれている食べ物を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!
②ビタミンA
ビタミンAには、健康な肌を作りうるおいを維持する作用があります。また肌を乾燥から守る効果が期待できるため、冬に積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンAは、レバーや緑黄色野菜などに豊富に含まれています。脂溶性のビタミンなので、体内への吸収率を高めるためにも油と一緒に調理するのがおすすめです。揚げ物や炒め物にすれば、より効果的にビタミンAを補給できます。
- 肌を作る。
- 肌の乾燥を防ぎ、うるおいを保つ。
- 肌トラブルを防ぐ。
ビタミンAの働き
- 緑黄色野菜
- レバー
- バター
- うなぎ
- 卵
ビタミンAが摂れるおすすめの食べ物
③ビタミンE
ビタミンEには、肌トラブルを防ぎターンオーバーを促進する作用があります。余分なメラニンの排泄も促すため、シミやそばかすが気になるという方にもおすすめです。
またビタミンEは皮膚のバリア機能もアップしてくれるので、花粉や紫外線といった外的ストレスからも肌を守ってくれますよ。
ビタミンEは、ナッツ類や大豆製品などに豊富に含まれています。ビタミンCやビタミンB2、βカロテンなどと一緒に摂取すると、肌トラブルを防ぐ効果がアップするので意識してみましょう。
- 肌トラブルを防ぐ。
- ターンオーバーの促進。
- メラニンの排泄。
ビタミンEの働き
- ナッツ類
- 大豆製品
- アボカド
- かぼちゃ
- 卵
ビタミンEが摂れるおすすめの食べ物
④ビタミンB2
ビタミンB2には、肌を作る、ターンオーバーを促進するなどの作用があります。また脂質や糖質、たんぱく質をエネルギーに変える作用があり、ボディメイクにも効果があると言われています。ビタミンB2は、健康と美容に重要な栄養素です。
ビタミンB2は、豚レバーやモロヘイヤなどに豊富に含まれています。水溶性のビタミンは茹でると栄養が流れ出てしまうので、水分ごと一緒に食べるスープなどがおすすめです。また、ビタミンB2は光に弱いという性質があるので、食材は冷暗所で保存しましょう。
- 肌を作る。
- ターンオーバーの促進。
ビタミンB2の働き
- 豚レバー
- 納豆
- うなぎ
- モロヘイヤ
- 牛乳
ビタミンB2が摂れるおすすめの食べ物
⑤ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質の合成を助けて肌のコラーゲン作りをサポートします。また、肌のターンオーバーに関わる栄養素でもあるので、ビタミンB2と一緒に摂取するとより効果的です。
ビタミンB6は、まぐろやカツオといった魚や鶏肉などに豊富に含まれています。加熱したり冷凍したりすると壊れやすい性質があるため、魚類はお刺身で食べるなどの工夫もおすすめです。調理が必要な食材も、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。
- たんぱく質の合成を助け、肌を作る。
- ターンオーバーのサポート。
ビタミンB6の働き
- まぐろ・カツオ
- 赤パプリカ
- 鶏肉
- バナナ
- さつまいも
ビタミンB6が摂れるおすすめの食べ物
以下の記事では、マグロと一緒に食べたいおすすめの副菜を紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!
ビタミンの効果的な摂取方法
①毎日の食事から
健康的にビタミンを摂取する方法は、毎日の食事からがおすすめです。ビタミンが含まれる食材を調理して食べると、見た目や味を楽しむことができ、嚙む回数も自然と増えますね。目や舌からの良い情報や、噛むことによる脳への刺激は、より栄養を吸収しやすくしてくれるのです。
②ビタミン剤・サプリメント
毎日の食事だけではビタミン不足が気になるという方は、ビタミン剤やサプリメントから補給するのもおすすめです。しかし、あくまでも補助的なものとして摂取してください。また摂取しすぎると身体によくない栄養素もあるため、決められた摂取量を守ることも重要です。
③ゼリー飲料
ゼリー飲料は、手軽にビタミンが補給できるおすすめの飲み物です。ゼリー状になっているので腹持ちも良く、忙しい日の朝ご飯の代わりにしているという方も多いのではないでしょうか。
ゼリー飲料には、カルシウムやマグネシウムなど、ビタミン以外の栄養素も多く含まれています。長期間保存できるタイプもあるので、買い置きにもおすすめですよ。
④野菜ジュース
野菜ジュースも、ビタミンを効率良く摂れるおすすめの飲み物です。ビタミンが豊富に含まれていると分かっていても、野菜やフルーツをたくさん食べるのは難しいという方も多いでしょう。
そんな時は、ミキサーやフードプロセッサーなどに入れてジュースにしてみてください。フルーツを多めにすると飲みやすくなります。それでも飲みにくさを感じた場合は、はちみつをいれるとまろやかな甘さになりますよ。
⑤シリアル
シリアルは、肌に嬉しいビタミンが豊富に含まれている食べ物です。シリアルには、コーンや小麦、玄米、オーツ麦など、色々な原料があります。これらの穀物に、ビタミンやミネラルがたっぷり含まれているのです。
手軽に食べたい場合は、牛乳を掛けるだけで食べられる「コールドシリアル」がおすすめになります。オートミールのような加熱して食べる「ホットシリアル」は、腹持ちが良いのが特徴です。
上手にビタミンを摂取するタイミング&ポイント
①何回かに分けて摂取する
ビタミンは、できるだけ何回かに分けて摂取しましょう。食事の時間がなかったり忙しかったりすると、ビタミン剤などで一度に摂取しようとする方も多くいます。
しかし、どの種類のビタミンも一度にたくさん摂ると上手く体内に吸収されません。3回の食事のタイミングや就寝前など、何度かに分けて摂取してください。
②水溶性ビタミンはこまめに摂取
ビタミンCやビタミンB群は水溶性のため、こまめに摂取することをおすすめします。水溶性のビタミンは体内にためておけない栄養素なので、一度に過剰に摂取した場合、体内に蓄積されず尿と一緒に排出されます。そのため、こまめに摂ることが重要です。
- ビタミンB群
- ビタミンC
水溶性ビタミン
③脂溶性のビタミンは摂りすぎ注意
脂溶性のビタミンは特に、摂りすぎに注意してください。脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンEなどは、水溶性とは違い補給した分だけ体内に蓄積されていきます。あまり過剰に摂取すると、だるさや頭痛などの健康被害を引き起こしてしまうことがあります。
場合によっては、皮膚や粘膜の剥脱といった症状もみられ、肌にとって逆効果になり兼ねません。普段の食事で、ビタミンの過剰摂取が起こることはあまりありません。しかしサプリメントやビタミン剤で補給するときは、表示されている「1日の摂取基準」をしっかり守ってください。
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
脂溶性のビタミン
ビタミンを摂取して美肌になろう!
ビタミンには、肌質を改善して綺麗にしてくれる作用があります。皮膚を作ったりターンオーバーを促進したりとそれぞれに働きがあり、ビタミンが豊富な食べ物を摂ると肌に良い影響を与えることが分かりました。
ビタミンのおすすめの摂取方法や上手に摂るポイントも、ぜひ参考にしてくださいね。肌に良いビタミンをバランスよく摂取して、美肌を目指しましょう!
以下の記事では美肌に良いとされている果物を紹介しています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください!